入社1〜2年で辞めたいけれど、「第二新卒カードはいつまで使えるのか」と焦っていませんか。私も税務署を3年目で次を決めずに辞め、結果的に4回転職しました。
第二新卒の期限は学校卒業後3年が目安ですが、私が痛感したのは次の1社選びの大切さです。この記事では、第二新卒の定義と需要、私の失敗談、カードを生かす5つの進め方を紹介します。
- 第二新卒の目安は学校卒業後おおむね3年以内で、大卒なら25歳前後、専門卒なら23歳前後
- 第二新卒採用を実施する企業は60.9%(マイナビ「企業人材ニーズ調査2025年版」)
- 元税務署職員の私が第二新卒カードを無駄にした3つの失敗談と教訓
- 第二新卒カードを生かす5つの転職の進め方
第二新卒はいつまで?目安は卒業後3年以内

第二新卒の期限は、学校を卒業してからおおむね3年以内が目安です。
法律で決まった期限はなく、応募先の企業ごとに扱いが少し異なります。ここでは、定義と年齢の目安、需要、企業が求めることの3点を整理します。
第二新卒の定義と年齢の目安
第二新卒とは、学校を卒業して一度就職し、おおむね3年以内に転職を目指す人のことです。
リクルートエージェントは、第二新卒に明確な定義はなく、企業ごとに解釈が異なると説明しています。
マイナビの「企業人材ニーズ調査2025年版」では、学校卒業後おおむね3年以内の就労経験者と定義されています。卒業時の年齢に3年を足すと、学歴別の目安は次の表のとおりです。
▼学歴別の第二新卒の年齢の目安
| 最終学歴 | 卒業時の年齢 | 第二新卒の年齢の目安 |
|---|---|---|
| 高校卒 | 18歳 | 21歳前後 |
| 専門学校(2年制)・短大卒 | 20歳 | 23歳前後 |
| 大学卒 | 22歳 | 25歳前後 |
| 大学院(修士)卒 | 24歳 | 27歳前後 |
私は2年制の専門学校を卒業し、20歳で国税局に採用されました。社会人3年目で退職したので、私も第二新卒にあたります。
第二新卒の需要は今もあるのか
第二新卒の需要は、2025年以降も高い水準が続いています。
マイナビの「企業人材ニーズ調査2025年版」では、第二新卒採用を実施している企業が60.9%でした。新卒一括採用の58.7%を上回る結果です。
実施企業の37.0%は、今後第二新卒の採用数を増やすと回答しました。
背景の1つは、若手の早期離職です。厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」では、大卒就職者の33.8%が3年以内に離職していました。
企業が第二新卒に求める2つのこと
企業が第二新卒に求めるのは、「人柄・性格」と「社会人としての基礎経験」の2つです。
1つ目の人柄・性格は、「企業人材ニーズ調査2025年版」で、第二新卒採用で重視する内容の最多でした。専門知識や実務経験を大きく上回っています。
2つ目は、社会人としての基礎経験。マイナビの「企業人材ニーズ調査2024年版」では、第二新卒に良いイメージを持つ企業が74.7%でした。理由には、社会経験や基本的なマナーが多く挙がっています。
一方で、短期で辞めないかを心配する声もありました。
私が第二新卒カードを無駄にした失敗談と教訓

私は第二新卒カードを持っていたのに、次の1社選びを誤って無駄にしました。
2022年12月に税務署を辞めてから、2024年10月に現職へ入るまでの約2年間の話です。当時どう感じ、今ならどうするかまで正直に書きます。
失敗談①:元税務署職員の私は次を決めずに退職した
2022年9月、社会人3年目の私は税務署を休職しました。
税務調査のたびに、税理士や納税者から厳しいことを言われていたためです。
「なんかもう無理だ」と感じていたころ、出社した日に上司から体調の悪さを指摘されました。早退して心療内科を受診すると、診断は適応障害。
休職を経て、12月に退職しました。次の仕事は決めていません。退職後の1カ月は何もせず、ゲームに熱中する毎日でした。空白期間には借金をして、4年以上引きずることになります。
今なら「本当に辞めていいか」を深く考え、転職活動をしてから辞めます。
失敗談②:求人の好条件に流されて派遣・深夜バイトへ
2023年2月、私は求人サイトで「電話なし・高収入」の仕事に応募しました。
面接に行って初めて派遣だと知り、高収入ならとコールセンターを勧められます。仕事が決まるならと、言われるまま承諾しました。
コールセンターでは怒鳴られることもあり、3カ月で辞めています。次のデータ入力は、作業の意味も成長実感も持てませんでした。
2023年11月からの深夜バイトは、時給の良さだけで決めた仕事です。ワンオペの激務で生活リズムが崩れて毎日不調が続き、10キロ以上太りました。
今なら電話が苦手だと正直に伝え、時給ではなく続けられるかで選びます。
失敗談③:気づいたときにはジョブホッパーになっていた
2024年5月に深夜バイトを辞めたとき、私はジョブホッパーになっていました。
ジョブホッパーとは、短期間で転職を繰り返す人のことです。
求人サイトでアルバイトと正社員を合わせて30社は受けましたが、ほとんどが不採用でした。仕事が決まらない期間は3カ月続いています。
転職エージェントからは「今の職歴では紹介できる場所が少ない」と言われました。面接では「ストレスに弱そう」と指摘されたこともあります。
現職の面接では、逃げて転職を繰り返した経歴を、聞こえのいい言い方で正直ごまかしました。今は反省しています。
【教訓】短期離職が続くと応募先を選べなくなる
短期離職が続くと、やりたい仕事ではなく「採用してくれる仕事」しか選べなくなります。
当時興味があったEC関係の仕事にも、私は就けませんでした。
振り返ると、続いた仕事はどれも成長させてくれる人がいる場所でした。収入や時給で選んだ仕事は、どれも長く続いていません。
今なら最初の転職で自己理解を深め、成長できる仕事を選びます。
第二新卒カードを生かす5つの転職の進め方

第二新卒カードを生かすには、辞める前の準備と、焦らないための仕組みづくりが欠かせません。
遠回りした私が「当時やればよかった」と感じる5つの進め方を紹介します。特に大事なのは、進め方①の自己分析です。
進め方①:自己分析で続けられる環境を知る
転職の最初の一歩は、自分が続けられる環境を知ることです。
やりたい職種を考えるのは、続けられる環境がわかった後で構いません。
私の場合、日中の仕事で、自分の成果で昇給が決まる会社が合っていました。何より大きいのは、心の底から「この人たちのために頑張りたい」と思えるかどうかです。
私が自己分析をまともにできるようになったのは、ここ半年ほどです。ただ、『世界一やさしい「才能」の見つけ方』は、自分がどんなタイプかを知るきっかけになりました。
自己分析の具体的なやり方は、失敗しない自己分析の方法で紹介しています。
進め方②:辞める前に失うものを確認する
辞める前に、今の会社を辞めたら失うものを確認しておきましょう。
たとえば、次のようなものです。
- ボーナス
- 家賃補助
- 交通手当
- 有休
私は辞めてはじめて、公務員という肩書きの信頼性を実感しました。退職後に作れたクレジットカードは、利用上限が10万円でした。年2回のボーナスのありがたさも痛感しています。
進め方③:転職活動の期間に備えて貯金を作る
焦って次の仕事を決めないために、転職活動の期間に備えて貯金を作っておきましょう。
目安は、2カ月ほど転職活動に時間を使える金額です。
私は退職して初めて、住民税や国民健康保険、年金を自分で納めると知りました。払えない期間は2年以上続き、親に助けてもらいながら免除申請をしています。公務員を辞めた翌年の額が大きく、本当にしんどかったです。
お金の余裕がないと、私のように目の前の好条件に飛びつきやすくなります。
進め方④:転職エージェントを複数使って焦らず比べる
転職エージェントは1社に絞らず、複数使って比べるのがおすすめです。
転職エージェントとは、担当者が求人の紹介や選考の調整をしてくれるサービスのことです。
2024年、私はハタラクティブを使いました。紹介されたのは法人用POSの修繕担当や、自動販売機の入れ替えなど。なかば無理やり推された印象もありました。
自分が課題をこなさず、自己分析をやりきれなかったのも原因です。今なら複数のエージェントを使い、焦らずに比べて選びます。
使い方のコツは20代・第二新卒がエージェントを使い倒して転職を成功させる方法にまとめました。
進め方⑤:求人が増える時期に合わせて動く
求人が多い時期を知っておくと、転職活動の計画を立てやすくなります。
dodaの「求人が多い時期はいつ?」によると、2025年の求人掲載数は9月から増え、11月にピークを迎えました。3月や6月前後にも増える傾向が見られました。
dodaは、11月は年度内の採用目標に向けた調整、3月は新年度の採用計画が理由だと説明しています。
ただし、dodaも時期にとらわれすぎないよう呼びかけています。希望の求人が出たタイミングを逃さないことも大切です。
第二新卒の転職で注意したいこと

第二新卒の転職で注意したいのは、勢いで辞めることと、他人の言葉に流されることです。
2つとも、私が実際につまずいたポイントでした。
注意点①:本当に今辞めるべきかを考える
辞める前に、「本当に今辞めるべきか」を一度立ち止まって考えましょう。
私は税務署を辞めたあと収入を比べ、結局は公務員時代がいちばん安定していたと気づきました。
私の場合は、体調を崩して休職したことが退職のきっかけです。それでも、辞めるかどうかは真剣に深く考えてから決めるべきでした。
今の自分が持っている情報がすべてだと思わず、転職について学ぶことも大切です。調べ方は転職で情報収集する方法で紹介しています。
注意点②:転職エージェントの言葉をうのみにしない
転職エージェントや担当者の言葉は参考にしつつ、最後は自分の軸で判断しましょう。
私は派遣の面接で「あなたならできますよ」と言われ、苦手なコールセンターの仕事を承諾しました。
エージェントがどのような仕組みで動いているかを知ると、担当者の言葉との距離感をつかみやすくなります。詳しくは転職エージェントの仕組みで解説しています。
自分の軸を作るうえで、私には北野唯我さんの『転職の思考法』が役立ちました。漫画版でイメージをつかみ、書籍版で理解を深める読み方がおすすめです。
よくある質問
第二新卒は何歳まで?
第二新卒に明確な年齢の上限はありません。卒業後おおむね3年以内が目安で、大卒なら25歳前後、専門卒なら23歳前後、高卒なら21歳前後です。なお、厚生労働省の指針は、卒業後少なくとも3年間は既卒者も新卒枠に応募できるよう企業に求めています。
入社1年未満で辞めても第二新卒として転職できる?
入社1年未満でも、卒業後おおむね3年以内の就労経験者であれば第二新卒にあたります。マイナビの「転職活動における行動特性調査2024年版」では、直近1年間の転職者の5人に1人が前職の勤続1年未満でした。ただし、短期離職が続くと応募先を選びにくくなります。
第二新卒の転職に有利な時期はある?
dodaの「求人が多い時期はいつ?」では、2025年の求人掲載数が11月にピークを迎えました。3月や6月前後にも増える傾向があります。ただし、時期を待つうちに希望の求人が埋まることもあるため、準備は早めに進めるのがおすすめです。
第二新卒で未経験の職種に転職できる?
第二新卒は、未経験の職種でも挑戦できる余地があります。マイナビの「企業人材ニーズ調査2025年版」では、第二新卒採用で最も重視されるのは「人柄・性格」でした。私の現職の採用理由も、スキルではなく「経歴が面白い」という点です。
まとめ
第二新卒の期限は、学校卒業後おおむね3年以内が目安です。
ただ、私の経験から言えるのは、期限よりも次の1社選びが大切だということです。
私は勢いで辞め、好条件に流されて転職を重ねました。それでも4回の転職を経て今の環境と上司に出会い、半年で+540万円の売上を作れました。
業務委託から社員クラスへの飛び級も、同じく半年です。
仕事の楽しさややりがいは、結局は環境によって生まれます。1日の半分を使うことだからこそ、妥協せず、自分が働きやすい環境を探してください。
まずは自己分析で、自分が続けられる環境を言葉にするところから始めましょう。失敗しない自己分析の方法も参考にしてください。
